実家じまいで最も多い後悔とは
「まだ親も元気だし、急がなくてもいいだろう」
そう思っている方にこそ知ってほしいのが、実際に実家じまいを経験した人たちのリアルな後悔の声です。
アンケート調査や相談現場で最も多く聞かれる言葉は、
- 売らなきゃよかった
- 捨てすぎた
ではありません。
圧倒的に多いのは、
「もっと早く(親が元気なうちに)やっておけばよかった」
という後悔です。
なぜそう思うのか、実際の失敗事例から見ていきましょう。
後悔事例① 認知症で資産が凍結された
40代男性のケース
親が認知症になり、施設に入居することになりました。
空き家になった実家を売却して入居費用に充てようとしたところ、不動産会社から
「本人の意思確認ができないと売却できません」
と断られてしまいました。
結局、成年後見人を立てる手続きに半年以上かかり、その間の施設費用はすべて自分の貯金から立て替えることになったそうです。
「親が元気なうちに、家族信託や売却について相談しておくべきだった」と後悔しています。
教訓
不動産の売却には、所有者本人の判断能力が必要です。
認知症になると資産は事実上凍結され、子どもでも自由に扱えなくなります。
後悔事例② 体力と気力が追いつかない
60代女性のケース
親が亡くなり、65歳になってから一人で実家の片付けを始めました。
しかし広い一軒家には想像以上の荷物が残っていました。
週末ごとに通って片付けをしていましたが、体力的に非常に厳しく、夏には熱中症になりかけたそうです。
結局、専門業者に依頼することになり、費用は50万円かかりました。
「自分が50代のうちに、親と一緒に少しずつ片付けておけばよかった」と強く後悔しているといいます。
教訓
実家の片付けは体力勝負です。
自分自身が高齢になってからでは、気力も体力も続きません。
後悔事例③ 兄弟トラブルで絶縁状態に
50代男性のケース
誰が実家を継ぐのか、誰が介護費用を負担するのか、何も決めないまま親が急死しました。
遺産分割の話し合いの中で、
- 「お前は介護していない」
- 「兄貴は大学費用を多く出してもらっている」
といった過去の不満が一気に噴き出しました。
結果として実家は売却しましたが、兄弟関係は修復できない状態になってしまったそうです。
教訓
お金の話は、親が元気なうちだからこそ冷静にできます。
親がいなくなると、感情的な対立に発展しやすくなります。
実家じまいに「早すぎる」はない
実家じまいに早すぎるタイミングはありません。
先延ばしにすればするほど、
- 親は高齢になり
- 自分自身も年を取り
- 家の価値は下がっていきます
「何かあったら」ではなく、
「何もない今」
こそが行動を始めるベストタイミングです。
※本記事の内容は、執筆時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の事案についての法律・税務・登記のアドバイスを提供するものではありません。実際の手続きや判断にあたっては、弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。

