2025年問題とは何か
ニュースでよく耳にする「2025年問題」。
これは、日本の人口ボリューム層である団塊の世代(1947〜1949年生まれ)が、すべて75歳以上の後期高齢者になるタイミングを指します。
一般的には医療や介護の問題として語られることが多いですが、不動産の世界では別の意味を持っています。
それは、
「空き家爆発元年」
とも呼ばれる大きな転換点になる可能性があるということです。
なぜ今、実家じまいを急ぐ必要があるのか。その背景を解説します。
相続ラッシュと多死社会
団塊の世代が後期高齢者になることで、今後は死亡者数が大きく増える多死社会に入ります。
また、次のようなケースも増えていきます。
- 親が介護施設に入居して家に戻らない
- 相続によって実家が空き家になる
これらが意味するのは、
市場に大量の中古住宅(空き家)が一気に増える
ということです。
これまで経験したことのないスピードで、売りに出される家が増える可能性があります。
売り手市場から買い手市場へ
空き家が増えると、不動産市場のバランスが大きく変わります。
需要と供給を簡単に整理すると次のようになります。
- 供給(売りたい人):相続ラッシュで増加
- 需要(買いたい人):少子化で減少
つまり、売りたい人が増え、買う人が減るという構造です。
これまでのように
「少し待てば売れるかもしれない」
という状況ではなく、
「近所の家もみんな売りに出している」
という競争状態になります。
その結果、
- 不動産価格の下落
- 条件の悪い家は売れない
といった状況が起こりやすくなります。
特に次のような家は厳しくなる可能性があります。
- 駅から遠い
- 築年数が古い
- 人口減少地域
場合によっては、0円でも売れない家が増えるとも言われています。
ライバルが増える前に動く
このような大きな流れの中で、個人ができる対策はシンプルです。
人より早く動くこと
です。
近所の家が一斉に売りに出される前に、売却を検討することが重要になります。
また、相続登記の義務化によって、今後は多くの人が慌てて売却活動を始める可能性もあります。
「親が亡くなってから考える」という先送りは、これからの日本では大きなリスクになるかもしれません。
実家じまいは時間との戦い
不動産市場は、よく椅子取りゲームに例えられます。
買い手という「椅子」は減っていくのに、売りたい空き家は増えていくからです。
だからこそ、
- 親が元気なうちに
- 家族で話し合い
- 方向性を決めておく
ことが大切になります。
早く動くことが、結果として家族の資産を守ることにもつながります。
※本記事の内容は、執筆時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の事案についての法律・税務・登記のアドバイスを提供するものではありません。実際の手続きや判断にあたっては、弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。

