相続した実家や空き家を売却すると、通常は売却益(譲渡所得)に対して約20%の税金がかかります。
しかし、一定の条件を満たすと最大3,000万円まで利益を控除できる特例制度があります。
それが
「被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除」です。
この制度を利用すると、空き家売却時の税金がゼロになるケースもあり、空き家を処分する際の大きなメリットになります。
さらに2024年1月から制度が一部改正され、利用しやすくなりました。
この記事では
・空き家の3,000万円特別控除とは
・2024年改正のポイント
・適用条件
・失敗しやすい3年ルール
をSEO視点でわかりやすく解説します。
空き家の3,000万円特別控除とは
空き家の3,000万円特別控除とは、相続した実家などを売却した際に、譲渡所得から最大3,000万円を差し引くことができる税制優遇制度です。
例えば次のようなケースです。
売却価格:3,000万円
取得費など:1,000万円
利益:2,000万円
通常ならこの2,000万円に対して税金がかかりますが、この特例を利用すると課税対象が0円になる可能性があります。
つまり空き家を売却しても、税金が発生しないケースがあるということです。
この制度は、社会問題となっている空き家の増加を解消するために設けられました。
なお現在の制度では
2027年12月31日までの売却が対象となっています。
2024年改正のポイント(重要)
2024年1月1日以降の売却から、制度のルールが一部緩和されました。
以前の制度では
・売主が耐震リフォームをする
・売主が建物を解体する
という条件が必要でした。
つまり売却前に数百万円の解体費用を負担しなければならないケースも多く、制度の利用が難しいという問題がありました。
しかし改正後は
買主が購入後に解体・耐震改修を行う場合でも特例が利用できる
ようになりました。
具体的には
購入した翌年2月15日までに解体または耐震改修を行うこと
が条件になります。
これにより
・古家付き土地として売却
・解体費用を売主が負担しない
といった形でも特例を利用しやすくなりました。
空き家の3,000万円特別控除の条件
この制度を利用するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
主な条件は次の通りです。
被相続人が一人暮らしだった住宅
基本条件として、亡くなった親などが一人で住んでいた家である必要があります。
ただし最近の制度改正により
・老人ホーム入居
・介護施設入所
などの場合でも、一定条件を満たせば適用可能になっています。
昭和56年5月31日以前の建物
対象となる住宅は
1981年5月31日以前に建てられた住宅
である必要があります。
これは旧耐震基準の住宅を対象にした制度のためです。
売却価格が1億円以下
売却価格が
1億円以下
であることも条件です。
また、この制度は
マンション(区分所有建物)には適用されません。
最も多い失敗「3年ルール」
この制度で最も多い失敗が
期限切れ
です。
制度では
相続開始から3年を経過する年の12月31日まで
に売却する必要があります。
例えば
死亡:2021年
期限:2024年12月31日
この日までに
・売買契約
・引き渡し
を完了しなければ特例は使えません。
遺産分割協議が長引いたり、売却判断が遅れたりして期限を逃すと、数百万円の税金が発生する可能性があります。
そのため相続した空き家は
早めに売却方針を決めることが重要です。
特例利用に必要な手続き
この特例を利用するためには、確定申告が必要です。
その際に必要になる書類が
被相続人居住用家屋等確認書
です。
これは自治体が発行する書類で、対象となる空き家であることを証明するためのものです。
申請から取得まで時間がかかる場合もあるため、売却を検討している場合は早めに準備を進めることが重要です。
まとめ
空き家売却の3,000万円特別控除は、相続した実家を売却する際に非常に大きな節税効果を持つ制度です。
2024年の制度改正により、解体のタイミングが緩和され、古家付き土地として売却しやすくなりました。
ただし
・適用条件
・3年ルール
・売却期限
などの重要ポイントを理解していないと、制度を使えなくなる可能性があります。
相続した空き家を売却する予定がある場合は、早めに不動産会社や税理士に相談し、この制度を最大限活用することをおすすめします。
※本記事の内容は、執筆時点の法令や情報に基づく一般的な解説です。個別の事案についての法律・税務・登記の判断を行うものではありません。実際の手続きや判断については、弁護士・司法書士・税理士などの専門家へご相談ください。

